魔球
2009年12月07日
魔球 (講談社文庫)
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東野 圭吾
講談社
売り上げランキング: 10832
講談社
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おすすめ度の平均:
性格に難あり泣けるミステリー
東野氏の隠れた名作
先が読めないとはまさにこの作品
パズルとしても、小説としても秀作
9回裏2死満塁、春の選抜高校野球大会、開陽高校のエース須田武志は、最後に揺れて落ちる“魔球”を投げた!すべてはこの1球に込められていた……捕手北岡明は大会後まもなく、愛犬と共に刺殺体で発見された。野球部の部員たちは疑心暗鬼に駆られた。高校生活最後の暗転と永遠の純情を描いた青春推理。
東野さんの'91年の作品。
高校野球をテーマにしたミステリー。
冒頭でエースが暴投したと思ったら、次の章でいきなり脈絡もなくどこかの電機会社の爆弾事件が発生したりで序盤の流れはかなり謎。
謎なまま両サイドで話が進んで、一方では野球部員が殺され、一方では社長が誘拐され、本当にどうやって話が繋がるのか一向に先が読めない。
でもちゃんと最後にはこれまでにばらまいた伏線を回収してスッキリ終わらせる。
推理小説は頭良くないと絶対書けないよなぁ、と毎回感心。
今回は、大どんでん返し的なものは無かったかな。
電機会社との繋がりが少し無理矢理な感じもするけど、ちゃんと話はまとまってるし読後感も良い。
主人公の性格が好感を持ちにくい部分もあるけれど、それなりの理由がちゃんとあるし、この本のテーマとなる部分を背負って生きているのを思えば納得させられる。
評価:★★★★☆ 4.5
読みやすいし読後感も良かったし、普通に面白かった。
ただ、やたら匂わせていた二人の教師がそこまで深く関わってなかったり、犯人がそこまで予想外でもなかったりでちょっと残念な感じもした。
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