赤い指
2009年10月23日
赤い指 (講談社文庫)
posted with amazlet at 09.10.23
東野 圭吾
講談社
売り上げランキング: 141
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おすすめ度の平均:
単なるミステリー作品ではない期待を裏切らない
心にひっかかり続ける
うーむ
赤い指
少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡な家族。一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない」。刑事・加賀恭一郎の謎めいた言葉の意味は?家族のあり方を問う直木賞受賞後第一作。
割と最近文庫化された東野圭吾の作品。
話の流れは、最初に犯人が分かってて犯人捜しをしていく「容疑者Xの献身」と同じようなタイプ。
だから謎解きの要素は殆ど無いんだけど、最後でまさかの真実が発覚したりして実はちゃんと読者を騙してるところが東野作品らしい感じ。
この作品は加賀恭一郎シリーズでもあるけれど、メインキャラな扱いはされてない。
とは言っても推理において彼は必須で、更にこの作品の場合は彼の存在がそれ以上に深い意味があったり無かったり。
文章自体も全体的にかなり読みやすく、無駄が無くて退屈することは全くない。
ただ、登場人物に感情移入しにくかったり、設定がちょっと非現実的な部分があったりで疑問が残る部分も多少はある。
リアリティの問題を無視すれば、最後のどんでん返しはなかなかの威力を感じるし、本筋からは外れているもののずっと気になっていた部分の種明かしにはぐっと来るものがある。
評価:★★★★★ 5.0
さくっと読めてラストに感動して読後感スッキリでかなり良かった。
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