インシテミル
2010年09月21日
文藝春秋
売り上げランキング: 422
ここから入ってすっかり米澤ファンに
必然性よりルールありき、、、ではあるが刺激的。
いいですよ
謎ありき
「ある人文科学的実験の被験者」になるだけで時給十一万二千円がもらえるという破格の仕事に応募した十二人の男女。とある施設に閉じ込められた彼らは、実験の内容を知り驚愕する。それはより多くの報酬を巡って参加者同士が殺し合う犯人当てゲームだった―。いま注目の俊英が放つ新感覚ミステリー登場。
面白かった。
久々のヒット作品。
最初から最後まで飽きることなく引き込まれる感じが良かった。
この作品、登場人物の背景とかそんなのを語る間もなく、いきなりミステリの世界に入る。
謎解きのためだけのストーリー。
こういうのって、所謂本格ミステリに分類されるのかな?
12人の参加者が閉鎖空間に連れられて、さあ殺し合えと言われるなかなか素敵な内容。
それぞれ武器も与えられて、ルールも存在する。
そして条件を満たせば報酬も出る。
と、完全な謎解きゲームなんだけど、登場人物が多くてしかも人物像がいまいち分からないまま読み進めなければならないせいで、若干話が掴みにくいところもある。
若干キャラがかぶってる人もいたりして、たまに誰の発言なのか分からなくなるのはちょっと残念。
でも、そんな若干の不満点を無視できるくらい、引き込む力が強かった気がする。
通勤時間がもっと長ければ良いのにとさえ思ったり思わなかったりもした。
ラストは、そう来たか!とか、超どんでん返し!みたいな事は全くなかったけど、まぁこんなもんかと納得できる程度の終わりかたではあった。
中盤まで十分面白かったから、ラストはあの程度でも文句はない。
中だるみが全くなくて最後にどんでん返しを持ってこられたら最高に面白かっただろうけど。
評価:★★★★★ 5.0
そういえばこの作品映画化されるみたいですね。
通りで名前聞いたことあると思った。
藤原竜也じゃなければなー…。
あとは映像化するとホラー要素が強くなるのがちょっと。
でも見てみたい気もする。