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幻惑の死と使途

2011年05月22日

幻惑の死と使途 (講談社文庫)
森 博嗣
講談社
売り上げランキング: 22258
「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が衆人環視のショーの最中に殺された。しかも遺体は、霊柩車から消失。これは匠幻最後の脱出か?幾重にも重なる謎に秘められた真実を犀川・西之園の理系師弟が解明する。

S&Mシリーズ6作目。

今作はいつもの密室ではなくて、マジックショーの最中の殺人ってことで、トリックとしては割と何でもありなシチュエーション。
手口はそこまで突飛でもないし、読後感はまぁまぁ良いかな。

動機なんてどうでも良いとかそんなことを前に言っていた犀川先生が、今回は割と動機にこだわっていた気がする。
殺人だけならまだしも、遺体消失までしたんだからそれなりに動機がないと納得できないってのはあるけど。

ところで今作は、次作と話が平行しているらしく、
「実は違う事件が起こってるんだけどそれはとりあえず置いておくよ」みたいな注が途中で突然現れる。
次作を読んで一連の話がまとまるのかな?
事件自体は別みたいだけど、その二つがどう絡むのかに期待。

評価:★★★★☆ 4.5


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