ハサミ男
2012年04月21日
美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。三番目の犠牲者を決め、綿密に調べ上げるが、自分の手口を真似て殺された彼女の死体を発見する羽目に陥る。自分以外の人間に、何故彼女を殺す必要があるのか。「ハサミ男」は調査をはじめる。精緻にして大胆な長編ミステリの傑作。
名前はちょくちょく見かけるけど、躊躇って買っていなかった本をついに買った。
文章は割と読みやすく、先が気になる展開は良い感じ。
地の文にたまにユーモラスな表現が出てきて、読んでて面白い。
設定もちょっと変わっていて、主人公が二重人格で自殺癖持ちという変わりっぷり。
構成としては、
ハサミ男と警官の2つの視点で交互に話が進んでいくんだけど、警官パートはいらなかったかなぁ。
書く方は無理矢理話を切り替えられるから楽なんだろうけど、読む側としてはコロコロ変わっちゃうのはちょっとね。
肝心のトリックは…。
まあね、だまされる方が悪いんだけどね、
叙述トリック。
全体的に叙述トリックは好きじゃないんだけど、この作品の場合、そうだと分かったときのがっかり感はそこまで無かったかも。
評価:★★★★ 4.0
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