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半落ち

2011年09月17日

半落ち
半落ち
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横山 秀夫
講談社
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「人間五十年」―請われて妻を殺した警察官は、死を覚悟していた。全面的に容疑を認めているが、犯行後二日間の空白については口を割らない「半落ち」状態。男が命より大切に守ろうとするものとは何なのか。感涙の犯罪ミステリー。

先輩から譲り受けた本。

半落ちってあれか、映画化されたやつか。
そして、印象に残ってるのはテキストサイトNumeriの半落ちの記事
半落ちと聞いてまずそれを思い出した。

人間の記憶ってどうでも良いことは結構覚えてるもんだね。
Numeriは確かに面白かったけど、ずっと見てた訳でもないし、半落ちの記事に関してもたまたま読んで何となく記憶に残っていただけだし。

そんなことを思い出して、ぬめりで検索したら未だにサイトがあってなんかちょっと嬉しくなったというか、まだ続いてたんだーって感じ。
記事は読んでいないけど、相変わらずの長文で毎度毎度凄いなーと感心してしまった。

さて本題。

先輩の感想を先に聞いちゃったせいで若干の先入観はあったけど、中盤までは結構面白かった。
序盤なんかは結構サクサク読めてこれ面白いんじゃね?っていう感じさえした。

構成は、6章立てて、1つの事件が多視点で書かれている。
そして、1章ごとに主人公が変わる。
中でも重要なのが、刑事と検察の章。

というか、中盤以降の主人公は正直いらない。
多視点でやる意味はあるかもしれないけど、わざわざその人物で1つの章にする必要はない。
適度に第三者視点を登場させて、主人公は一人にした方が読みやすいと思う。

この話、最初から最後まで「空白の2日間」がずっとキーワードになっていくわけだけど、最後まで引っ張ったからには誰もがそれなりの驚きを期待するわけですよね。
でも、残念ながらこの本のオチはインパクトが弱い。

ずっと黙秘し続けた理由としては、まぁそれもありだとは思うけど、それだけで全体を締めくくるにはちょっと物足りない。
最後まで引っ張り続ける構成にしたからには、もっと凄いオチをつけないとダメだと思う。

というわけで、ミステリとしてはちょっと物足りない。
話自体は面白いし、文章も読みやすいから読んでて退屈と言うことは無いんだけど。

評価:★★★★ 4.0


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